大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京高等裁判所 昭和26年(う)446号 判決

案ずるに質屋取締法に所謂質屋営業とは質物を担保として金銭を貸付け弁済期限までに元利金の返済を受けないときは当該質物をもつてその弁済を受ける行為を業とすることをいうのであるから、被告人に質屋取締法違反の所為ありとなすには流質契約のあつたことが看取されなければならぬ。しかるに原判決では該契約のあつたことを読み取ることができないし、原判決が挙げた証拠を綜合しても流質契約のあつたことを肯認するの心証を得ないし、又記録を精査してもこの点に関する証拠を見出すことができない。果してしからば原判決中被告人を質屋取締法違反罪に問擬した部分は理由の不備又はくいちがいの違法あるか乃至は同法の趣意を誤解した失当あるものというべく、右は判決に影響を及ぼすことが明らかであるから、論旨は理由があり、原判決はこの点において破棄を免れない。

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!